「自分はスノーボードができるから、子供に教えられるとは思うけど…。それでも、スクールを受講させた方が良いのかな?」
なんて悩んでいませんか?
それを判断するためのご参考に、私がスノーボードインストラクターとして教えていたときと、滑れる親として自分の子供に教えている現在では、何が違うと感じているかについて書いていきます。
どちらが良いかは一概には言いにくいのですが、違いをはっきりさせることで判断材料にして頂きたいというのがこの記事の狙いです。
インストラクターのほうが良いところ
ではまずは、インストラクターのほうが良いところから書いていきます。
まじめにスノーボードをしてくれる
親が教えると、どうしても甘えてしまったり、遊びたがったりしてしまいます。なので、まじめにスノーボードの練習をするという雰囲気はにはなりにくいです。
ですが、インストラクターが教える場合、子供でも「まじめにやらなきゃ!」と思うのか、レッスンぽい雰囲気になります。
これはスノーボードに限らないようです。
私の親戚に保育士をしていた人がいますが、「たくさんの子供を相手にするのは大変でしょ?」と聞いたことがあります。その答えが、「保育園に来ているときは、みんなきちんとしなゃと思ってるから、大変じゃないよ。自分の子供を育てる方が大変だよ」でした。
先生という立場の人から教わる場合と、親に教えてもらう場合には、私の子供に限らず、教えてもらう姿勢が違うんですね。
インストラクターが教えた方がまじめに練習をしてくれるので、上達は早いと感じています。
知識や経験が違う
スノーボードが滑れる親とインストラクターでは、教える知識と経験が違います。
特に違うと感じるのが、子供が出来なかったときの対策です。
これはインストラクターあるあるだと思うのですが、インストラクターはリフトに乗っているときなども、他の人の滑りを見て、「ここを直せば上手くなる」とか、「ここが出来ないからターンが出来ないんだ」のようなことを考えています。
これは、職業病のようなもので、私もインストラクターを辞めて10年以上経ちますが、いまだにやってしまいます。
なので、出来ない原因を見抜くのが上手く、次の対策が立てやすいのです。
この点が、滑れる親との決定的な違いになります。
ですので、子供が上手く出来ないんだけどなぜか分からないというときには、スクールを受講するのがオススメです。
ゲレンデのことをよく知っている
私の場合、常勤でインストラクターを5シーズン経験しておりますので、上で書いた知識と経験では、インストラクターと変わらないと自負しています。
ですが、それでも現役のインストラクターには劣ると感じる点があります。
それは、インストラクターのほうが、ゲレンデのことをよく知っているということです。
初心者の子供が上手くなるためには、場所選びがかなり重要なんです。斜度やコースの捻れなどのちょっとした違いで、出来るはずのことが出来なかったりするからです。
私は、このことを知っているので場所選びにはこだわりますが、ゲレンデに毎日居るわけではないので、良い場所を探すのに苦労します。
これがインストラクターであれば、いつもそのゲレンデで教えているので、あらかじめどこが良いかを知っています。なので、例えば「止まる練習ならここ」「横滑りならここ」「ターンならここ」のように無駄なく移動していけます。
子供のスノーボードは、雪遊びなどをしながらでないと飽きてしまいます。大人に比べて、長い時間練習できないのです。
そうなると、練習場所を探してウロウロする親と無駄なく練習出来るインストラクターでは、時間効率が違うので上達の大きな違いになります。
この点も、インストラクターのほうが良いと感じるポイントです。
親が教える方が良いところ
続いて、親が教えた方が良いと感じることについて書いていきます。
子供が楽しそう
親が教える方が良いと感じるところは、まずはなんといっても、子供が楽しそうにスノーボードをしてくれることです。
私もインストラクターをしていたときは、子供に好かれるように努力していました。
しかし、初対面のインストラクターに習うので、レッスンの最初は子供は緊張してしまいます。
(私の場合、子供受けする見た目ではないのもあるかもしれませんが。。。)
レッスンの終盤には子供たちも慣れて、次回は指名して頂けるくらいには仲良くなるのですが、それでも親には勝てません。
上達のしたと感じたときに私が褒めるより、レッスン終了後、親御さんに「今日はこんなことを出来るようになりました」と私が報告し、親に褒められた方が断然嬉しそうでした。
実際、私は自分の子供にスノーボードを教えているのですが、親と一緒ですから緊張もせず楽しそうに滑っています。
また、褒められると、すごく嬉しそうです。
上達や成長を見届けられる
親が教える場合、常に子供を見ているので、子供の上達を見逃すことがありません。
これは、親が教えるメリットだと感じています。
私の長女の場合、初めて自分で長い距離を滑れたときや初めて自分で止まれたときには、驚きと喜びの混じったとても良い笑顔を見せてくれました。
これは、3シーズン経った今も鮮明に覚えています。
あなたが教える場合、こういう初めて出来た瞬間やその時の表情などを見られるので、スノーボードやらせて良かったと感じるはずです。
これがインストラクターに任せてしまうと見逃すことになるので、もったいないかな?と感じています。
また、子供にスノーボードを教える過程で、スノーボード以外の成長も実感することが出来ます。
例えば、「こんなことも理解できるようになったんだ」とか、「こんなに頑張れるんだ」みたいなことです。
これらは、日常生活で気付きにくかったりもします。
この点も親が教える良さだと感じます。
実は教えることで親も上達する
スノーボードを教えるときは、自分が無意識にしていた動きを、言葉に置き換えて説明しなくてはなりません。
ですから、自分の動きを改めて考える機会になります。
また、子供には言葉で説明するよりも見本を見せた方が伝わりやすいので、見本を見せることが多くなります。
見本はゆっくり滑ることになるので、今までスピードでごまかしていたことに気付くきっかけにもなります。
これらのことで、教える側の親が、ボードコントロールについて今まで以上に考えるようになります。
結果、教える側の親も上手くなるんです。
家族で過ごす楽しい時間になる
親子一緒にプライベートレッスンを受講するなら別ですが、子供がスクールを受講すると、一緒に過ごす時間が意外と短いくなります。
なので、家族でスノーボードを楽しむというよりは、習い事に行ったという感じになりがちです。
これが親が教える場合には、一日中家族で過ごすことになります。
そのため、家族の楽しい時間になりやすいです。
どちらが良いかは一長一短
以上で書いてきたように、インストラクターが教えるのと親が教えるのには、どちらにも良い点があります。
ですので、子供がどちらを望んでいるかやどのようにスキー場で過ごしたいかを基準に、スクールを受講するかを決めることをオススメします。
以上のことを踏まえて、私ならどちらにするかと聞かれたら。
小学校低学年までなら、初めてのときは親が教え、スノーボードに慣れてきたらスクールを受講させます。
小学校高学年なら、初めてのスノーボードはスクールを受講させ、滑れるようになったら親子で一緒に滑ります。