子供の初めてのスノーボードで重要なこと!最適な練習場所の選び方

教えるときに注意すること

初めて子供がスノーボードをするとき、「スノーボード楽しい!」とか「上手く出来できた-!」と感じてもらうためには、どんな場所で練習するかも重要になります。

練習場所の選びかた次第で、出来るはずのことが出来なかったり、難しいことが出来るようになったりするからです。

場所の選び方を知らないと、最悪、「転んでばかりでつまらない」と子供が感じてしまうかもしれません。

そこで今回は、練習場所の重要性と、最適な場所の選びかたについて書いていきます。

インストラクターも場所選びを重要視している

まずは、練習場所の重要性について説明するために、私がスノーボードスクールでインストラクターをしていたころの話をご紹介します。

インストラクターは教える知識も経験も持っていますが、初心者に最適な場所でなくては、うまく教えられないことも知っています。

例えば、「斜度が急すぎる場所で教えると、初めての人は怖がってしまい止まれるようにならない」のようなことです。

なので、私が初めて修学旅行の団体レッスンを担当するとき、先輩インストラクターは、「開会式が終わったら、すぐに場所取りをしろ!」と教えてくれました。

なぜかというと、修学旅行のような団体レッスンではゲレンデが混み合うので、早く場所を取らなければ、初心者に最適な場所は他のクラスに取られてしまうからです。

そうなると、生徒がなかなか上達しないので、レッスンがうまく進みませんし、生徒たちもつまらなそうな顔をしてしまいます。

これを避けるために、特に経験の少ない新人インストラクターは、開会式が終わったら生徒とダッシュして場所を取りに行くんです。

ちょっと話が逸れましたが、何が言いたかったかと言いますと、インストラクターでも練習場所が悪ければ、上達させてあげることが難しいのです。

そのくらい、初心者にとって練習場所は重要になります。

人の少ない場所を選ぶ

前置きが長くなりましたが、では、どんな場所を選べば良いかについて書いていきます。

まず気をつけたいのが、人の少ない場所を選ぶということです。

これは、衝突を避けるためという理由もありますが、人の多い場所だと、初心者の最初の課題である「止まれるようになる!」が難しくなるからです。

止まれるようになった人は忘れているのですが、「止まれない」というのはかなりの恐怖です。

なので、進行方向に人がいるだけで、「衝突してしまうのではないか?」とプレッシャーに感じてしまいます。

そうなると、「絶対に止まらなくては!」という意識からボードを傾けすぎてしまうのです。

結果、ボードがうまく曲がらずにブレーキができなくなってしまいます。

実際、私が教えてきた経験上、止まれるようになってきた子供でも、前に人がいるだけで止まれずに転んでしまうということはよくありました。

私としては、前に人がいるといっても、これだけ離れていればまったく問題ないと判断できる距離だったのですが、前に人が居るというプレッシャーだけで止まれなくなってしまったのです。

ゲレンデでまったく人の居ない場所を探すのは難しいのですが、できるだけ少ない場所を選んでください。

人が少ない場所であれば、前に人がいなくなったタイミングで滑り出すことも可能ですから、子供は余計なプレッシャーを感じずにスノーボードの練習ができます。

自然に止まってくれるような場所を選ぶ

次に気をつけたいのが、自然に止まってくれるような場所を選ぶということです。

先程も書きましたが、「止まれない」というのはかなり恐怖です。

なので、傾斜が続く場所で練習を始めると、子供は「止まれなかったらどうしよう?」というプレッシャーを感じてしまいます。

ですから、滑り出すポイントから徐々に斜度がなくなっていき、最後は平らになっている場所を探して練習を始めて下さい。

下手な図で申し訳ありませんが、下の図のような場所ですね。

自然と止まれる場所の図

このような場所ですと、仮にブレーキができなくても斜度がなくなるので勝手に止まります。

ですから、子供は、「止まれなかったらどうしよう?」というプレッシャーを感じないので、止まる練習なども恐怖心なくできます。

斜度のない場所を選ぶ

上で書いたように、徐々に斜度がなくなり勝手に止まるような場所を選んでも、スタート地点の斜度が急だと意味がありません。

というのは、スタート地点ですでに恐怖を感じてしまうからです。

滑れる人と滑れない人では、斜度の見えかたが違います。

なので、滑れる人が教える場合、ついつい初めての子供には斜度がキツイ場所を選んでしまいがちです。

実際に、ゲレンデで親が子供に教えているのをみると、「そんなところからスタートさせたら、子供が怖がっていつまでも止まれるようにはならないよ」と思うことがよくあります。

初心者の頃には急だと感じていた斜面が、滑れるようになったら全然怖くなくなったという経験はありませんか?

初めての子供は、初心者の頃のあなたの感覚で斜面を見ています。

滑り出す場所も、ブレーキをしなくても早歩きくらいのスピードしか出ないような場所を選んでください。

練習場所選びは重要

以上で書いてきたように、

・人が少ない場所を選ぶ
・自然に止まってくれる場所を選ぶ
・斜度のない場所を選ぶ

ということに気をつけて、スノーボードが初めての子供には練習場所を選んであげてください。

練習場所の重要さを知らないと、レストハウスから近いところで「この辺でいいか?」くらいの軽い気持ちで練習を始めてしまいがちです。

けれども、場所選びが重要だと意識してゲレンデを探せば、もっと良い場所は見つかるはずです。

子供のためにも、初めての練習場所は良いところを選んでください。

最後に、ここでは話が逸れすぎてしまうので書きませんでしたが、場所選びとともに重要になるのが滑り出す方向です。

詳しくはこちらの記事で書いておりますので、あわせてこちらの記事も読んでいただければ良いと思います。

インストラクターが止まり方を教える時に必ず意識すること

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