子供をスノーボードデビューさせるとき、スノーボードを思い切って買うか、それともレンタルにするかで迷いませんか?
親としては、子供がスノーボードをやるなら、道具は買ってあげたいという気持ちはありますよね。一方で、せっかく買っても、子供の成長は早いので、すぐに使えなくなるからもったいないという気持ちもあると思います。
私も散々悩みました。
この疑問の結論は、結局、どちらが良いかはその人次第となってしまいます。ですが、どちらを選ぶにしろ、悩むうえでの参考材料があったほうが良いですよね。
今回は、同じように悩んでいる人へのご参考に、元スノーボードインストラクターの私が、4歳の長女のスノーボードを買うことにした理由を書いていきます。
レンタルよりも自分のスノーボードの方が上達が早い
私はインストラクターをしていた経験から、自分のスノーボードとレンタルでは、自分のスノーボードの方が、上達が早いことを知っていました。
なぜ上達が早いかというと、主な理由は以下の2つです。
- 毎回同じ道具を使える
- ブーツのサポート力が違う
順に説明していきます。
毎回同じ道具で練習できる自分のスノーボードの方が、上達は早いです。
なぜかというと、スノーボードは体重移動で操作するのですが、ボードやブーツが変わると、同じように体重移動しても、ボードの動きが変わるので戸惑ってしまうからです。
20年以上のスノーボード歴で、何台ものスノーボードに乗ってきた私ですら、いまだに道具が変わると戸惑います。慣れるまでに、1日以上掛かることもあります。
これは私の例ですが、レッスンで担当した子供も、スノーボードを買い替えたとき「ボードが変わるとなんか違う」と言って、最初は戸惑っていました。子供も同じ感覚のようです。
レンタルだと、この道具に慣れるまでに使う時間が、毎回無駄になってしまうんですね。そのため、同じ道具で練習できる自分のボードの方が、上達は早くなります。
続いて、ブーツのサポート力についてです。
新しいブーツは硬さがあるので、足首をがっちりサポートしてくれます。そのため、初心者の最初の目標の1つである、横滑りの上達が早くなります。
なぜなら、横滑りは、ブレーキをしながら滑るため、板の傾きをキープしなくてはいけないからです。ブーツに硬さがあると、ブーツが足首の力をサポートして、傾きをキープしてくれます。そのため、横滑りがやりやすくなります。
最近はレンタルもかなり良くなりました。ですが、自分のブーツに比べると、使用回数は多いです。そのため、新品の時にあった張りがなくなり、柔らかくなりがちです。また、初心者が多く使っているので、横滑りで大事な足首部分が、特に柔らかくなる傾向があります。
そのため、自分のブーツにはサポート力で勝てません。ですから、自分のブーツの方が、上達は早いです。
以上のような理由で、スノーボードを買ったほうが、子供の上達は早くなります。このことが、レンタルせずにスノーボードを買うことにした、最大の理由です。
行きたいスキー場にレンタルがない
私がよく行くスキー場は、リフトが1基しかない村営のスキー場です。このスキー場は、家から車で1時間程度と最も近く、村営のためか、リフト代、食事代とも格安です。また、広い無料休憩室があるので、子連れで行くには都合が良いんですね。
ですが、このスキー場には4歳児向けのレンタルはありません。そのため、スノーボードを買わない限りこのスキー場には行けないんですね。
この村営のスキー場に行きたかったのが、買うことにした二つ目の理由です。
少し話はそれますが、4歳の子供が使うであろう80センチ~90センチのスノーボードは、レンタルがないスキー場が結構あります。スノーボードデビューをレンタルでと考えている場合は、行く予定のスキー場にサイズがあるか確認しておくことをオススメします。
金銭的に比較しても買ったほうが安い
私が、買うのはもったいないと思っていたのは、レンタルした方が安く済むと思っていたからです。ですが、いろいろなことを含めて比較してみると、そうでもないのです。
まず、買った場合です。
私が買おうと考えていたのが、K2というメーカーの板・ビンディング・ブーツの3点セットで、23000円でした。それが、どれくらい使えるかというと、ブーツが2センチ調整できるモデルなので、2シーズンは使えると想定しました。
一方、レンタルにした場合です。レンタルの金額を平均的な2000円で計算します。1シーズンで3回は連れて行きたいと思っていたので、2シーズンで6回行くと12000円になります。
単純な比較では、レンタルの方が11000円安くなります。ですが、スノーボードの出費は、道具だけではないんですね。
レンタルする場合、当然ですが、レンタルのあるスキー場に行かなくてはなりません。4歳用のレンタルがあるスキー場となると、リゾート感のある規模の大きなスキー場になってしまいます。このようなスキー場はリフト代や食事代が高いんですね。
逆に、スノーボードを買った場合は、どんなスキー場にも行けます。
例えば、上に書いた村営スキー場です。このスキー場のリフト代は、日曜日に親子割引があるので、私と長女の4時間券を合わせた値段が1300円です。また、ラーメンが500円など、食事代も安いです。
これは極端な例ですが、スノーボードを買うことで、リフト代や食事代が安いスキー場に行けるようになります。その価格差だけで、11000円の差は埋まってしまうんですね。
また、子供が大きくなって使えなくなっても、兄弟がいれば、おさがりとして使うことで使える回数は増えます。
兄弟がいない場合も、2シーズン程度の使用年数なら、オークションで売ることもできます。子供のスノーボードは需要があるようで、オークションを見ると、高値で取引されています。
このように、様々なことを含めて考えると、買ったほうが安く済むんですね。これが、買うことに決めた三つ目の理由です。
以上のように、子供の上達のためには買ったほうが良いことと、買ったほうが実は安いという理由で、買うことに決めました。