4~6歳児には最初に立ち方を教えないことをオススメする理由

立ち方を教えない アイキャッチ 教えるときに注意すること

私は、4歳でスノーボードデビューした長女に、1シーズン立ち上がり方を教えず、転ぶたびに補助して立たせてあげていました。

その理由を、スノーボードを始めたばかりの頃は立つだけでも大変だし、立ったと思ったら転んでしまうことも多いので、「自分で立てと言ったらスノーボード嫌いになるかもしれない」とだけ考えていました。

ですが、振り返ってみると、嫌いになることを防げる以外にも「立ち上がり方を教えなくて良かったなあ」と感じるメリットがあったのです。

この経験から、4~6歳くらいまでの小さな子供にスノーボードをさせようと考えている方には、「子供に最初から立ち上がり方を教えないこと」をオススメしたいと思いました。

そこで、今回は、スノーボード初心者の子供に「立ち上がり方を教えないことをオススメする理由」について書いていきます。

勝手に滑り出してしまうことがないので安全

オススメする最初の理由は、立ち方を教えていないので、子供が自分で立ち上がり勝手に滑り出すことがないということです。

まだ止まることが出来ないのに勝手に滑り出してしまうと、斜度があるところでは暴走してしまいます。

(実は、友人の子供と一緒に滑りに行ったとき、テンションが上がったのか、教えていないのに自分で立ち上がって滑り出してしまい、ヒヤリとしたことが一度だけありました)

私がインストラクターをしていた時の経験では、小学生くらいになると、暴走しそうになったときには自分から転んで止まってくれます。

ですが、4~6歳くらいの子供だと、どうしたら良いのか分からなくなるらしく、暴走しても直滑降のまま滑り続けてしまうんですね。私の長女も、実際に転ばすに滑り続けてしまいました。

これが危険なんですね。

自分で立つように教えていると、ふと目を離したときに滑り出してしまい、暴走してしまうことが考えられます。

ですが、立ち方を教えなければ、勝手に滑り出すということがありません。

なので、立ち上がり方は最初に教えず、子供が自分で止まれるようになってから教えた方が安全だと感じました。

最適な場所を無駄にしない

次の理由として、止まる練習に最適な場所を無駄にしないということがあります。

実は、ゲレンデで止まる練習に適した場所って、それほど多くないんです。

というのは、「止まり方」の練習をしているときには子供は止まれません。それを考えると、徐々に斜度がなくなっていき、勝手に止まってくれるような場所が最適です。

けれども、基本的にゲレンデは斜面が続いているので、こういう場所って少ないんですね。

ですから、最適な場所を見つけたら、そこで効率が良い練習をしたいわけです。

効率良く練習するには、スタートを補助してあげたほうが良いです。スタートを補助することで滑り出しが安定し、止まる動作に集中できるからです。

また、インストラクターが止まり方を教える時に必ず意識することの記事で詳しく書いていますが、滑り出す方向も重要になります。スタートを補助すると、滑り出す方向を親が決められるので、止まる感覚を身につけやすくなります。

ですが、最適な場所に来たとき子供が勝手に滑り出してしまうと、せっかく場所を見つけてもスタートを補助できません。

子供に立ち方を教えていなかったので、勝手に滑り出し、最適な場所を無駄にしたということがありませんでした。

逆ひねりになる癖がつきにくい

3つ目の理由として逆ひねりになりにくいということを感じました。

そのことについて説明します。

子供が自分で立って滑り出すと、後傾になりがちです。

というのは、慣れないうちは滑り出したボードに体が遅れてしまって、体が後ろに傾いてしまうからです。

止まるためには、進行方向に対してボードの向きを変えて横にしなくてはいけないのですが、後傾だとボードの向きを変えにくくなります。そのため、上半身をひねって無理矢理ボードの向きを変えるようになるんです。

これが、上半身のひねりを使って無理にボードの向きを変える「逆ひねり」という悪い癖になります。

スタートを補助すると、後傾にならないので、この逆ひねりの癖がつきにくいのです。

立ち上がり方を教えず、自分で滑り出させることが無かったので、長女に関しては逆ひねりでボードを操作する癖はついていません。

この意味でも、最初に立ち方を教えず、止まれるようになってから立ち方を教えたほうが良いと感じました。

横滑りが出来るようになったからの方が効率が良い

スノーボードでは、一枚のボードでバランスを取らなくてはいけないので、斜面で止まっているのはかなり難しいんです。

なので、横滑りや木の葉落としを練習する場合、立ち上がったらすぐに滑り出したほうが実は転ばなくて済みます。

ですが、横滑りや木の葉落としが出来ない頃は、斜面で立ち上がってもスムーズに滑り出せません。立ち上がってから滑り出すまでに時間が掛かってしまうんですね。

そうすると、止まっている時間が長くなるので、バランスを崩して転んでしまいます。

このため、最初に立ち方を教えて自分で立たせるようにしても、転んでばかりになってしまうのです。

横滑りや木の葉落としが出来るようになってから立ち方を教えれば、立ったらすぐに滑り出すことが出来ます。

転ぶ回数が少なくなるんですね。

このことを経験し、横滑りが出来るようになってから立ち方を教えたほうが、効率が良いと感じました。

やっぱり最大のメリットは子供が楽しそうに滑ること

以上の理由で、最初に立ち方を教えるのではなく、「止まることや横滑りが出来るようになってから教える」ことをオススメしたいと考えています。

最後に。ここまで、意識していなかったメリットについて書いてきましたが、子供に立ち方を教えずに立たせてあげる最大のメリットは、子供がスノーボード嫌いになることを防げることです。

子供でも転ぶのは嫌らしく、転んだあとは不機嫌です。

その時に立たせてあげ、「次は○○したらできるようになるよ」とアドバイスをすると、転んだあとも機嫌よく練習してくれるんですね。

親子で楽しくスノーボードをするためにも、ある程度滑れるようになってから立ち方を教えることをオススメします。

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