スノーボードデビューにはコレ!小さな子供への直滑降の教え方

直滑降アイキャッチ 教え方

私は、小さな子供のスノーボードデビューは、直滑降から教えるべきだと考えています。その理由については、以前子供をスノーボード嫌いにしないためのデビューの日の教え方の記事で書いています。

今回は、実際に直滑降を練習するときの教え方を、今後の上達につなげるためのポイントを織り交ぜながら書いていきます。

なお、小さな子供とは、直滑降で2~3メートル滑ったあとに、親が受け止めてあげられる、身長や体重の子供を想定しています。

また、怖がりな子供や小学校入学前の子供の場合には、小さな子供が怖がらずにスノーボードに慣れるための3つの方法の記事で書いている練習をしてから、この記事の練習をしたほうが、怖がらずに直滑降の練習が出来るので参考にしてください。

最適な練習場所を選ぶ

まずは、練習場所を選びましょう。

初めてのスノーボードにおいて、場所選びはとても重要です。なぜかというと、場所選びを間違えると、直滑降の練習で最も身につけて欲しい前足荷重を身に付けるのが、難しくなるからです。

その理由は、初めてスノーボードをする子供に、急すぎる場所を選んでしまうと、恐怖心で体重を後足に乗せて(この状態を後傾という)しまうからです。前足に体重を乗せることが、出来なくなるんですね。

では、どのような場所を選ぶべきかですが、斜度が5度以下のほとんど平らな場所です。といっても分かりづらいですよね。子供が直滑降をした時に、早歩きで追いつける位の斜度を目安にして下さい。走って追いかけなくてはいけないようだと、斜度が急すぎます。

スノーボードの基本姿勢を教える

次に、滑る時の基本となる姿勢を教えましょう。

基本姿勢の中でも、直滑降の練習で注意して欲しいのは以下の点です。

後傾にならない:体が後ろに傾かないようにして、両足に同じ体重を乗せます。
横向きを意識する:体は横向きです。上半身を捻って進行方向に向けないようにします。
顔は前を向ける:体は横向きのままで、首だけを捻って顔を進行方向を向けます。
軽く膝を曲げる:膝が伸びきっていると凹凸を吸収出来ないので、軽く膝を曲げます。

この姿勢をとると、上の写真のような姿勢になります。変だなと思うところは、教える側が動かして矯正してあげましょう。

基本姿勢ができたら、滑る姿勢などの名前を付けると、次から「滑る姿勢」と言っただけで基本姿勢になってくれるので教えやすいです。

また、ボードが滑り出すなどして安定しないと、基本姿勢が教えにくくなります。滑り出さないように、雪を削って足場を整えて下さい。それでも安定しなければ、雪で板を埋めてしまうと教えやすいですよ。

実際に直滑降で滑ってもらう

基本姿勢が出来たら、いよいよ直滑降で滑る練習です。

この練習は、大人2人で子供の補助をする場合と、大人1人で補助する場合では勝手が違うので分けて説明していきます。

大人2人の場合

大人2人で教える場合はスタートをサポートする役と、滑ってきた子供を受けとめる役に別れましょう。

直滑降教え方1

スタート役は、上の写真のように、滑り出さないように押さえながら、子供を滑る方向に向けます。このとき上半身を押さえると後傾になりやすいので、板やブーツを押さえてください。

板やブーツを押さえた状態で「滑る姿勢」と声をかけましょう。ここで、もう一度姿勢を確認して、良ければ「この姿勢のまま滑ってね」と言って、子供に合図をしてからスタートさせましょう。

受け止める役は2mほど下側で待ち、滑ってきたら受け止めてあげてください。

大人1人の場合

大人1人の場合には、1人でスタート役と受け止める役をやります。

子供を滑る方向に向けたら、すぐに動き出せる姿勢で子供の板を押さえます。2人の時と同様、子供の姿勢を確認し、滑り出す方向の安全も確認します。子供に合図をしてからスタートさせ、自分は2~3歩下がって子供を受け止めます。

この練習で、まずはスノーボードで滑ることの楽しさを体験させましょう。これがデビューの日には一番大切です。

それで、もし後傾になっていたり、体が開いて前を向いていたりしたら、「転ばないで滑れたね。次は後ろに傾かないようにして滑ろうね。」といった具合に、出来たことを褒めてから、注意してあげて下さい。

どちらの場合も最初は短い距離で受け止め、徐々に距離を伸ばしたり、斜度を上げたりしていきましょう。

前足に体重を乗せて直滑降で滑ってみる

後傾にならず、横向きで滑れるようになったら、前足に体重を乗せた状態で直滑降をしてみましょう。

まずは止まっている状態で、両足から前足に体重を移動させてみてください。基本姿勢を教えた時のように、足場を作ってあげると教えやすいですね。

体重移動で伝わりにくい場合は、腰の位置を前足側に移動するように教えると、前足に体重が乗ります。それでも伝わらなければ、いつもより深く膝を曲げた姿勢から後ろの足だけを伸ばすと、勝手に前足に体重が乗ります。

それで、どのくらい前足に体重を乗せるかというと、前足の膝が、ブーツの真上にくる位がちょうど良いです。子供の場合、腰の位置を2センチほど水平にスライドさせるとこの状態になります。

注意点としては、上半身だけ前足方向に移動し、腰が後足方向に移動してしまうと、うまく前足に体重を乗せることが出来ません。腰から上を前足方向に動かすようにしてください。

練習の仕方は、さっきやっていた自分で滑ってみる練習と一緒です。スタートするときに前足に体重が乗っているかを確認し、「このまま前足に体重を乗せたまま滑ってね」と言ってスタートさせ、滑ってきたら受け止めてあげます。

子供の体は小さいので、前足に体重が乗っているか分かりにくいのですが、滑っているのを横から見ると確認しやすいですよ。

うまくできない場合は、止まっている状態でまた体重を前足に乗せてもらい「このままの状態で滑ってね」などと再度教えてあげて下さい。

以上、直滑降の教え方をご紹介しました。この、前足に体重を乗せた状態で直滑降が出来るようになると、次のステップである止まり方やターンが身につけやすくなります。

直滑降の練習の技術的な目標は前足荷重ですが、最大の目的はスノーボードを楽しいと思ってもらうことです。上達を焦らずに練習させてください。

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