小学校入学前の子供にオススメなスノーボードのスタンスは

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私は、小学校入学前の子供のスタンスは、ダックスタンスが良いと考えています。

このように書くと、「子供にダックスタンス?」とか「トリックもしないのに、ダックスタンス?」と驚かれる方もいるでしょう。初心者のセッティングは前向き、トリックなどをする場合にはダックスタンスというのが、定説ですもんね。

ですが、あえてダックスタンスをオススメするのには、それなりの理由があるんです。

そこで、今回は、小学校入学前の子供にダックスタンスをオススメする理由について書いていきます。

ちなみに、私の長女のセッティングは、4歳10ヶ月でデビューした時から、前足7度・後足マイナス7度のダックスタンスです。実際に、ダックスタンスにして教えた感想として、やはりオススメできるスタンスだと感じています。

ダックスタンスとは

スタンスの説明

一般的な前向きのスタンスは、上の写真のように、前足・後足ともつま先を進行方向に向けてセットします。

それに対して、前足のつま先を進行方向、後足のつま先を進行方向と反対に向けてセットするのがダックスタンスです。

では、本題に入りまして、ダックスタンスをオススメする理由について書いていきます。

バックサイドの横滑りがやりやすい

オススメするひとつ目の理由は、ダックスタンスの方が、バックサイドの横滑りがしやすいことです。

バックサイドの横滑りは、斜面に対してボードを横にしてブレーキをしながら滑っていきます。このとき、ダックスタンスだと、滑っていく方向に対して、体の正面を向けることが出来ます。体の正面の方向に進んでいくのは、日常生活の中で歩いたり走ったりすることで慣れていますから、自然な動きなんですね。

一方、前向きのスタンスの場合、横滑りの時は、体の斜め方向に滑っていくことになります。これは、日常生活ではあまりしない動きなので、ダックスタンスに比べるとやりにくくなります。

また、横滑りの時に、膝がX脚のように内股になると、かかとでバランスを取るのが難しくなるんです。前向きのスタンスだと内股になりやすいのですが、ガニ股にセットされたダックスタンスだとなりにくいです。

このような理由で、横滑りはダックスタンスの方がやりやすいです。

横滑りは、スノーボード初心者には必須の滑り方です。小学校入学前なら、ほとんどが初心者レベルだと思いますので、横滑りがやりやすいダックスタンスのほうが、良いのです。

木の葉落としがやりやすい

オススメする二つ目の理由は、ダックスタンスの方が木の葉落としがやりやすいことです。

木の葉落としとは、横滑りのようにブレーキをしながら、右に行ったり左に行ったりする滑り方です。この滑り方では、ノーズ方向に進んだりテール方向に進んだりします。

前向きスタンスの場合だと、テール方向に進むのが難しくなるんです。両足ともノーズ方向に向いているので、テール方向に進む場合には、バックするような動きになるからです。

ダックスタンスの場合には、テール側の足はテール方向を向いているので、テール方向に滑る時の違和感が少ないです。そもそも、ダックスタンスはテール方向にも滑るためのスタンスなので、これは当然のことなんですね。

木の葉落としが出来るようになると、子供は、自分が行きたいところに自由に滑っていけるようになります。なので、自分でコントロールして滑れるようになったという実感を持てるようで、非常に楽しそうに滑るようになります。

そのため、教える側としては、木の葉落としを早く身につけて欲しいんですね。ダックスタンスの方が木の葉落としまでの習得が早いのが、オススメする2つ目の理由です。

ダックスタンスは後傾になりにくい

三つ目の理由は、骨格や普段の重心の位置の違いにより当てはまらない方もいるのですが、一般的にはダックスタンスのほうが後傾になりにくいことです。

前向きのスタンスの場合、両膝とも進行方向を向いているので、膝を曲げて腰を下げたとき、腰が進行方向の反対側に下がります。このため、膝を曲げると後ろ足に体重が乗りやすいです。

一方、ダックスタンスの場合は、前足の膝は進行方向、後足の膝は進行方向と反対を向いているので、膝を曲げて腰を下げたときに、腰が真下に下がるんですね。そのため、膝を曲げても後傾になりにくいのです。

後傾になること自体は悪いことではありません。上級者になると、減速せずにターンをしたいときや新雪を滑る時には、意識して後傾にします。ですが、スノーボードを始めたばかりの子供が後傾になると、ボードを操作しにくくなるだけです。

そのため、後傾になりにくいダックスタンスがオススメです。

Burtonもダックスタンスを推奨している

ここで、ご存知の方も多いブランド、Burton(バートン)も、初心者の子供にダックスタンスを勧めていることを、ご紹介したいと思います。

バートン直営オンラインショップ内のYouth After School Specialというモデルのページの、商品のポイントに

様々な調節機能を備えたバインディングが、あらかじめビギナー向けのスタンスでセッティングされています。これ以上簡単なスタートはありません。今すぐ滑りに行きましょう。

という説明があります。

それで、このページのボードとビンディングの2点セットの写真をよく見ると、ビンディングがダックスタンスで付けられているんですね。

つまり、Burtonも、初心者の子供にはダックスタンスが適していると考えていることが分かります。

スノーボードが好きな人なら誰もが知っているBurtonは、スノーボードの絶対的な老舗ブランドです。また、子供用の用品にも力を入れているブランドです。

そのブランドがダックスタンスを推しているのですから、間違いないですよね。

オススメの幅と角度

では、ダックスタンスにするとして、具体的にどのくらいの幅と角度にすれば良いか説明します。

スタンスの幅は、肩幅よりちょっと広めにしてください。

ご参考までに、私の娘の例を挙げますと、小学校入学前の身長102センチから110センチの頃は、スタンス幅30.5センチにしていました。

スタンスの角度は、前足10度位、後足マイナス10度位が良いです。

なぜ10度位とあいまいに示したかというと、角度調整の単位がそのブランドにより違うのと、骨格の違いにより最適なスタンス角度が個々に違うので、はっきりと何度とは言いにくいからです。

ちなみに私が購入したK2のビンディングは7度刻みで調節できます。それで、最初に書いたように、長女には前足7度・後足マイナス7度でセットしています。14度では開き過ぎかと思い7度にしてみたところ、良い感じだったので7度で2シーズン過ごしました。

以上、小学校入学前の子供にオススメのスタンスをご紹介しました。

お子様のスタンスで迷ったら、ダックスタンスを試してみてください

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